DTM周りになるべくお金をかけずオーケストラ系の曲を作れるのか?っていう話

DTM周りになるべくお金をかけずオーケストラ系の曲を作れるのか?っていう話

激安環境での制作が話題に上がってたので、私のよく作るジャンルだとどうなるかなー?というのを書きました。

一番大きな「打ち込み音源の話」と、マシン周りの話の2本立てです。

ちなみに、結論から言うと「金額は音に直結する」です。


まずは音源の比較を聞いてください

その1・Alex氏の打ち込みによる無料〜$450音源の比較

その2・Marcus氏によるDAW付属音源での制作(話してる内容もめっちゃためになるのでオススメ)

この違い、お分かりいただけただろうか…?

どの音源が好みか、というのは人それぞれなのでさておき、音の違いはとてもよくお分かりいただけると思います。

無料やDAW付属はスーファミやら初期プレステ感があって、値段が上がってくと音の迫力が全然違ってきますね。

音については大体わかってもらえたかなーと思うので、次は無料あるいはめちゃ安い音源と、そこそこお値段する音源の音以外の違いについて書きたいと思います。

音以外の音源の違い

これは実際に触ってみないと伝わらないんですが、安いものほど打ち込みがしにくく、EQなどをあれこれやらないと非常にチープになってしまいます。

重ねていうと、いくらエフェクタで誤魔化してもお値段する音源に勝らないです。手間の割にしょぼい音っていうのがオチ。

打ち込みのしにくさというのはダイナミクスが全然つかない、音の鳴り方が不自然、キレが異常に悪い、とかです。

凄まじいのだと1音録ってピッチシフターで増やしたのか??みたいな音源、たまにあります。

なるべく安くするために収録する奏法を減らした結果、Staccatoよりも早いフレーズが苦手とか、レガートさせたいのに音の立ち上がりがめちゃモタる奏法しかないor逆に音の継ぎ目がキレッキレ過ぎて変、とか。

かなり稀な例ですが、独自エンジンのせいでCPUをめっちゃ食う、なんてこともありました。

そんな、安くする色んな工夫が重なった結果、扱い手側が思ったような音が出せず打ち込みが大変になる、なんてことはザラです。マジです。

逆に、お値段のする音源は良い環境で音を1つずつ丁寧に、ダイナミクスも何段階かに分けて収録しソフトウェアにしているので、ざっくり打ち込むだけでもだいぶそれっぽく鳴ります。

ラウンドロビン分を考えたら恐ろしい時間かかってんだろうな…。

高いものを使うと、実は制作の手間的な部分がすごく楽になるです。

いいお値段する音源にも落とし穴がある

じゃあ金出せば良い音が必ず出るのか?というと、そうでもないです。

某V社の弦はフォルテに近づくほど音が妙にのっぺりしてうさんくさかったり、S社は奏法ごとにいやお前誰やってくらい音が違うことがあったり、O社なんかはそも重すぎてマシンスペックが…ってなったり。

当然作ってる会社が異なれば、レガートのタイミングだのダイナミクスの付け方だの音源のクセが異なるので、そういうめんどくささもあったり。

完璧な音源なんて存在しないので、色んな人がやっているように各社の音源の良いとこを使う、レイヤーするといった工夫が必要になります。細かいことを気にしないのもあり。

高い買い物になるのでセール情報にごまかされず流されず、キチンとレビューを調査することをオススメします。

また、これは極論ですが、サンプリング音源だろうがモデリング音源だろうが、打ち込みで再現しきれない音というのはあります。

無料よりは有料の音源、でもある程度の妥協は必要。と私は考えてます。

マシン周り、ハード環境の話

正直に申し上げますと、Macbook Air程度だと無理です。※2020年に出たM1はどうかはテストしていないので何とも言えないです。

一部シンセもCPU、メモリめっちゃ食うものありますが、生音系の音源は特に食います。

しかもオーケストラなんて木管、金管、弦、太鼓、鍵盤打楽器、場合によってはクワイアと、全部生音。

ノートサイズだとマシンスペックの上限がだいぶ下がるので、できなくはないけどめちゃくちゃ苦労します。私はしました。

この曲↓を作ってた時はMacbook Pro 2012Mid(Corei5, 16GB, 256GBSSD※メモリとSSD換装済)でしたが、レイヤーするのを諦め、フリーズ機能を駆使し、それでも打ち込みで精一杯でした。

Apple製の大根おろしまでは大袈裟かとは思うんですが、ぶっちゃけアレくらいあったらもっと派手に音源鳴らせたんだろうな…とは思う。

当時のノートは実はまだ現役なので、よほどの当たりマシン引いたんだなって思います。

スピーカとヘッドフォンは絶対に必要

マシンスペックは無理ない程度に無理してもらうとして、スピーカやらヘッドフォンやらの音の出口は重要です。

めっちゃクラシックを意識したサウンドならなんでも良いのかもしれないんですが、音の広がり、低音の響きが特に重要なジャンルですので、それが分かりにくい環境だと大問題です。

スピーカではステレオ感や奥行き、低音がよく分かりますが、細かな音(特にラウンドロビンの中に異音があった場合とか。あれ困る)などを聞く際はヘッドフォンが有効です。

もちろんiPhoneのスピーカ、イヤフォンといったチープな環境を使ったミキシングのチェックも大事なんですが、打ち込みを進める時はなるべくなら良いスピーカがオススメです。

シンセとはまた違った作り込みが、よりリアルな音にするので、音の出口もなるべくなら妥協しない方が良いです。


金がかかるジャンルだなって思いました

まとめると、チープな雰囲気なら金出さなくても済むけど、生々しさを求めていくとそれなりにお金が必要になってくるよ、です。

最初の方にチラッと書きましたが、レトロな音を出したいならDAW付属ないし無料音源でも十分です。ヘッドフォン1つあれば十分な気がします。

ただ、大多数の人が想像するであろうオーケストラの音を出す場合は、どうしてもお金がかかります。

お金はかかるものの、生音の収録は全然やらず打ち込みの音だけで仕事してる人もいるくらい、上限はめちゃ高いジャンルです。

一度に全部揃えると大変恐ろしい金額になるんで、RPGの装備を揃えていくような気持ちで、ちょっとずつ高めていけば良いと思います。

最後に身も蓋もないことを書きますが、どんなにお金かけても、知識とこなした物量に勝るサウンドはありません。がんばって学びつつ制作しましょうね…。