音楽生成AIとは?AIに負けない作編曲家になるにはどうしたら良いか

音楽生成AIとは?AIに負けない作編曲家になるにはどうしたら良いか

Chat-GPTからMidJourneyから、2022年くらいから話題になってきた「生成AI」だが、音楽の生成AIも当然ある。

というか調べたらAIを駆使したものはめちゃくちゃたくさんあって、SEOの分析なんかも行うAIも見つけたし、AIがニュースキャスターやってるのもあった。なんかもう、どれが人間なのか分からないSF映画のような時代になってきた。

今回は音楽生成AIとは何か、具体的なサービスは何かというのも紹介しつつ、じゃあAIに負けない作家であるにはどうすべきか、といったことを書いていく。

あくまで私の意見なので、これが絶対ではないことを先に念押しておく。


音楽生成AIとは

せっかくなので、GoogleのAI「Bard」に尋ねてみた。

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音楽生成AIとは、コンピューターを利用して音楽を自動的に生成する技術である。深層学習などの機械学習技術を用いて、膨大な量の音楽データを学習させることで、人間が作ったような音楽を生成することができる。

音楽生成AIの歴史は古く、1950年代から研究が始まった。しかし、当時の技術では、生成された音楽は単調であり、人間の創造性には及ばないものであった。

近年では、深層学習技術の進歩により、音楽生成AIの性能が飛躍的に向上している。現在では、プロのミュージシャンも認めるような音楽を生成できるAIも登場している。
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読んでそのまま、「膨大な量の音楽データを分析し、人の指示に従って音楽生成するAI」を音楽生成AIと呼んでいる。

プロのミュージシャンというのが果たしてどのレベルなのかは知らないが、かなりクオリティが高い音楽を作れるというのは確かだ。しかも一部無料で扱えるものもあった。

音楽生成AIの良い点・悪い点

のちにいくつか生成AIを紹介するが、実際に使ってみてわかった良い点、悪い点がある。

良い点としては「生成が早い」「(目を瞑れば)クオリティも高い」という点。

速度に関しては人間じゃまず無理っていう。また、首を捻る箇所がいくつかあるもののクオリティもそれなりに高いというのも良い点だと思う。

悪い点は「リテイクができない」「思ってるのと違う」という点。

生成AIはDAWや譜面では作曲しない(一部、生成するAIもある)ので、なーんかこの辺直したいんだけど…と思ってもやり直しが効かない。さらに、指示したものとはちょっと違うジャンルの曲を出力したり、イマイチサウンドが悪いなぁというものを作ったりすることがある。

完全にお任せできないというのは今後のAIの学習次第かもしれないが、AIの学習についてを問題視する声が増えているため、あんまり修正されないかもしれない。

「アドリブが弱い」というのは私の友人の意見だが、そういう「人間の創造性が発揮される部分」というのも苦手のようだ。

音楽生成AIは著作権や責任の所在が不明

これがAIにおける最も悪い点だとは思う。

AIは過去のデータを分析して出力するため、「この曲、パクリっぽいんだけど?」と言われたら正直、どうにもならない。

普通はパクリ疑惑が出たら作家または作家に発注した組織や人がしょっぴかれる。

ただ残念ながらAIはただのプログラムだし、出所不明の学習データを元にものを作るだけなので、AIが出したものへの文句はAIを操作した人に飛んでくることになる。はず。

AIを提供しているサービスごとに著作権の扱いは異なるはず、かつ利用規約も異なるので、しっかり読んだ上で運用しないとリスクが大きい。

…まぁ、著作権なんてガン無視してる人も組織もそれなりに居るのが実情だけど。

音楽生成AIサービス4選

4つほど、実際に生成ができるサービスを紹介する。

SUNO

https://app.suno.ai/

無料で試せる生成AI。画像生成のMidJourneyのように、文章で指示を送るとそれに倣って音楽を生成、出力する。

歌物を専門としているので、基本的に歌ありの音楽を生成する。

「パニーニの歌をメタルで作って」と英語で指示したところ、サビにあたる部分で「Panini, Oh Panini」とデスボイスで歌ってくれた。AIは素直だ。

AIVA

https://www.aiva.ai/

こちらも無料で始められる音楽生成AI。なんとMIDIも生成するので、それこそ手直しやアイデア出しに使える。

ただしプランにもある通り、一番上のプランに加入しないと著作権が自分にはないことになるので注意。

MAGENTA

https://magenta.tensorflow.org/

生成AIにしては珍しく、オープンソースのAIとなる。

少し面白いのが、Magenta Studioという「Ableton Live」と連携して動かせるAIがあること。

Liveを使っている人はアシスタントとして雇ってみてはいかがだろうか。

Flow Machines

https://www.flow-machines.com/

SONYも関わっている音楽生成AI。生成AI系は英語だけかと思ったらそうではなく、ガッツリ日本語で説明が入っている。

DAWに導入して制作をサポートするAIであって、SUNOのようなカンパケ出力タイプじゃないのは、制作する側としては結構ありがたい。

音楽生成AIに負けないクリエイターになるには?

ここからは本題になるが、改めて念を押すと、私という一個人の考えであって正解とも限らない点に注意して読んでほしい。

AIがあまりにも凄すぎてクリエイターが消滅する未来もありうるとは思う。

そんな世の中であっても負けない作編曲家であるためにはどうすべきか、考えてみた。

「オリジナリティ」を探す、求める

音楽生成AIは確かにクオリティも高いし爆速で曲を仕上げる。

ただ、AIが作れるものは「ビッグデータを基にしたおおざっぱなもの」であることに注意したい。要は、平均点なものを作っている。

悪い点としてチラッと紹介したが、ジャンルに対してなんか違うというものを書き出したり、アドリブに弱かったりと、「人間の創造性」の部分はどうも分析できていないようで、その辺は人間様が勝る。

俺にオリジナリティなんて求めるなよ…とは思うかもしれないが、人それぞれ聞いてきた音楽や感動した作品、印象強く残っている作品、作品の特徴というのは異なる。

生き方が作品に出る、とカッコよくまとめればそういうことだ。

クリエイターはそれぞれ「こういう音楽が最高に良いんだよ!」というのは、大なり小なり思っていることだと思う。そこを大事にすることが、オリジナリティの創造につながる。

音楽に限らず色々な生成AIが圧倒している時代だからこそ、自分の好きな音楽、こういうのが好きだというものは大事にしてほしい。

AIを敵だと思わない

地味に大切な部分である。

というのも、先ほど紹介した生成AIの中には「DAWと連携してサポートするAI」もある。

制作していく中で必ず起こるスランプ、アイデアの枯渇、あるいはクッソだるい部分をサポートしてくれるのが、AIというわけだ。

確かにAIは脅威だが、手懐ければ強力な味方にもなりうるので、頭でっかちにならないのは大切だ。

勉強や創造をやめないこと

自分の好きなことだけをやっていれば良いかというと、実際はそんなことはない。

というか、盲目的に1つのジャンルだけを作っていると変わり映えのない作品ばかりを残してしまう可能性も出てくる。

「デイヴィット・ボウイ」というアーティストがいた。残念ながら亡くなっているが、彼の作品はアルバムごとにジャンルこそ異なるものの、どれを聞いても「ボウイっぽさ」が感じられる。

ジャンルやサウンドメイクの流行り廃りは必ずあるが、ボウイのように、色んなジャンルにチャレンジしても自分らしさを持っていれば最強だ。

そんな最強の人間になるには、やはり流行りを追う、作り続ける他ないだろう。

「感覚だけで作る」をやめる

音楽を作る上で感性はめちゃくちゃ大事だが、制作においてはコントロールできないとAIとなんら変わらない。下手したらAIの方がコントロールしやすいかもしれない。

たとえば「今回は明るい感じの曲にしよう」と、えらいざっくりではあるが、そういったことが出来るだろうか?

もうちょっと具体的に「明るくて楽しく踊れる、ちょっと大人向けのダンスミュージック」というのを意図的に作れるだろうか。

和声法でも良いのだが、雰囲気やジャンルに対してちゃんと「どうやったら上記のような曲になるか」が理解でき、コントロールできないと、それこそAIに取って代わられてしまう。

「その日の気分の気まぐれで音楽を作ってる」だと、AIどうこう以前にどこかで制作が頭打ちになるので、コントロールできるようになることをお勧めする。

Google Bardにも生成AIに負けない方法を聞いてみた

Bardによると、以下の通り。

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  • 人間の創造性や感性を活かす
  • 音楽生成AIは、膨大な量の音楽データを学習させることで、人間が作ったような音楽を生成することができます。しかし、人間の創造性や感性に及ばない部分もあります。そのため、音楽のテーマやコンセプト、表現方法などを、人間の創意工夫によって生み出すことが重要です。

  • 技術的な知識やスキルを身につける
  • 音楽生成AIは、技術的な知識やスキルがなくても、簡単に音楽を制作することができます。しかし、音楽制作の効率化や、より創造的でオリジナリティのある音楽を生成するためには、技術的な知識やスキルを身につけることが重要です。

  • 他のアーティストと交流する
  • 音楽は、他のアーティストとの交流によっても、より豊かで多様な音楽になる可能性があります。他のアーティストと交流することで、新しいアイデアや刺激を得ることができます。

    具体的には、以下のような方法が挙げられます。

  • 自分の音楽のテーマやコンセプトを明確にする
  • 音楽のテーマやコンセプトを明確にすることで、音楽の方向性が定まり、オリジナリティのある音楽を作りやすくなります。

  • 音楽のジャンルやスタイルを限定しない
  • 音楽のジャンルやスタイルを限定しすぎると、音楽の表現の幅が狭まってしまいます。さまざまなジャンルやスタイルの音楽に触れることで、自分の音楽の幅を広げることができます。

  • 新しい技術やツールを試してみる
  • 新しい技術やツールを試してみることで、新しい表現方法やアイデアを得ることができます。

  • 音楽の教育やワークショップに参加する
  • 音楽の教育やワークショップに参加することで、音楽制作の技術や知識を身につけることができます。

    音楽生成AIは、音楽制作の新たな可能性を広げる技術です。しかし、音楽の創造性や感性を活かし、技術的な知識やスキルを身につけ、他のアーティストと交流することで、音楽生成AIに取って変わられない音楽を作ることができるでしょう。
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    概ね私の思っていることと相違はない気がする。

    交流はまぁそうですね、はい。引きこもり・人見知りの私にはしんどい。


    生成AIに負けないためには自身のアップデートが必要

    生成AIとは何か、負けないためにはどうすべきか、といったことをまとめた。

    要は今までとやることは変わらず、インプットとアウトプットを心がけるだけだ。

    ただ生成AIの進化はすさまじいので、たまに自分で触ってみて「何ができるのか」「生成したものの足りない点は何か」などを考えてみると良い。

    私は私なりに、私らしい音楽ってなんだろうと考えながら生きていこうと思う。