ADAM A7Xみたいな高級モニタースピーカを持ってるやつはバカ
※2020/03/21更新
とあるスタジオにどんと鎮座されたスピーカ、ADAM A7X。
当スタジオの運営を支える自慢のモニタです、とでも言わんばかりに置かれている。
いかにもプロ向けです!といった無骨なデザイン、個人では難しい価格設定。ADAMは庶民を邪険にしてるのか…?
今回はそんな、大層ご立派なこのスピーカーを試した日の話をしよう。
ADAM A7Xの良さとは
せっかくだから自分のミックスした曲を、スタジオのA7Xで試したが…まぁなんて素敵なんでしょう。
明らかにハイトーンとサブベースの聞こえ方が我が家の5000円そこそこスピーカーとは違う。当たり前だわな ('A`)
アナライザー見ながらミックスしただけじゃダメだってことは良くわかる…超絶粗い箇所がめちゃくちゃ露骨に聞こえる。
ついでにYAMAHA MSP3もあったので、そっちでも試したが…これでもまぁミックスの拙さは分かるんだけど、なんていうんだろう…音のハリ?が全然違う。A7Xの方が前に出てくる感じ。
あと何より頑丈そうな見た目がいい。
横から2〜3発殴ろうが、ミキシング・マスタリングが嫌になって外に投げようが、録音手伝ったボーカルが下手すぎて(あと妙な"アーティスト感"を出して)イライラして投げつけようが、壊れる気配はない。あくまで見た目の話だ。絶対にそんなことするんじゃないぞ。
ツマミ関係が前にあるのもポイント高め。背面にあると弄りにくいんだよね…。
刺せるケーブルの種類も豊富なことを思っても、現場向けに作ってるんだなってのが良く分かる。とても良いスピーカーだわな。はーもうなんかブログ冒頭の重々しい感じ、書き直そうかしら。
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モニタースピーカの自宅向けオススメ
じゃあこれはご自宅DTMerにオススメか?というと、実はそうでもない。
サイズがデカすぎるし、出力もデカすぎるので、やっぱりスタジオ向けだ。
ADAM A7Xは出力が50Wもあるんで、そんなもん家で鳴らそうもんなら近所から大ブーイングだ。なにせ流す音楽はジャイアンリサイタルなんだから。
ということで、ここからは自宅向けのスピーカを3つ紹介。
1.YAMAHA MSP3
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1番のおすすめはやっぱりって感じですね、YAMAHA MSP3。できれば5以上が良いんですが、一般家庭で鳴らすというのを鑑みて3です。
音質もサイズ感も程よく、ついでに値段も優しい。最高ですね。
ジャンル問わず扱える、よく言えば万能、悪く言えば面白くない(笑)機体です。
値段 | ¥28,776 (税込,サウンドハウス) |
どんな人向け? | 無難な音質、音量のものが欲しい人 |
2.YAMAHA HS5
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2つ目のオススメは"HS5″です。MSP3よりもこちらの方が新しいモデルで、見た目も綺麗。
新しいと言いつつスタジオ標準のモニター、通称"テンモニ"の後継機として作られているので、音質は文句なし。
Youtubeでストック向けの曲作ってる人が使っているのをよく見るので、本当に定番なんだろうなーという気がしています。
ただしバスレフ(低音が抜ける穴)がスピーカ裏にあるため、壁に対し十分な距離がないと変な聞こえ方になります。
参考:林 正儀のオーディオ講座
先ほどの記事によると、壁から30~50cmは離してくださいとのこと。設置には十分注意してくださいね。
値段 | ¥28,050 (税込,サウンドハウス) |
どんな人向け? | スタジオ定番が欲しい人 |
3.KRK RP5
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黄色いコーンでお馴染、KRK RP5です。どちらかというとEDM系テクノ系を作る人が使っているイメージですが、これもなかなか使い勝手が良いです。
紹介したYAMAHAのどちらよりも中低音に腰がある?というか、そんな音がします。小さい音量でも低音が見やすいかもしれない。
MSP5と名前は似てますがこっちの方がデカく、卓上をキチンと設計しないと置けないかも。
値段 | ¥19,800(1本) (税込,サウンドハウス) |
どんな人向け? | 迫力のある音で作業したい人 |
こちら↓でご自宅向けのおすすめを紹介してます。
モニタースピーカーおすすめTOP7【DTM向けを海外の作編曲家に聞いてみた】
やっぱりADAMが欲しい
いーや俺はADAMを買うよ、2ウェイ同軸買うよーってやつは勝手に買えば良い。買ってツイートして自己承認欲求満たせば良い。私とはトリ合えないだろう。私がチキンであるからではなく。
ADAMは私の荒さを露呈し稚拙と嗤い愚かと蔑んだ事実がある通り、やはりそれなりに良い額だしてしっかりモニタリングした方が良いかもしれない。
30Hzから18000Hzまでハッキリ聞き取れる、幅広くモニタできるスピーカを持った方が良いかもしれない。その辺の妥協点はお任せします。
たちなおれません
ADAM…やはり人間の祖を名乗るだけあって、派生の派生のそのまた派生にあたる末端のモニタ環境で作った様な音の荒さを見事、丸裸にしてくれました。つらいです。
もちろん、私の曲を使う人たちの環境がみなADAMとは限らないため、ここまでのスピーカは要らないと思っています。ただ相手によって様々な環境だからこそ、我々はなるべく広い音域を聞けるモニタ環境を作らなければならないというのも事実です。
そこまでスピーカを用意できない、使えないというとき肝心なのは、「いろんな環境でモニタしてミックスする」ことです。
いずれは我々も良いもの買ってバカになりましょう。おわり。