“8dio majestica”のウッドウィンズ、パーカッションのレビュー
8dio majesticaのレビューもこれが最後です。ストリングス、ブラスと続いて、ウッドウィンズ(木管)とパーカッション(打楽器)のレビューになります。
今回は二つまとめてのレビューになりますが、細かな音質や弱点などは動画の方がわかりやすいと思うので、この記事自体はサクッとまとめるくらいにします。
それではどうぞ。
ウッドウィンズのレビュー
木管は他の旋律楽器と違って、LowとHighにそれぞれ分かれています。ミックスする時に軽くパン振るのにもEQで整えるのにも楽ですし、他の楽器もそうしてくれりゃいいのに…。
Lowはバスーンとバスクラリネット、Highはアルトフルート、フルート、ピッコロフルートとなっていて、オーボエは含まれておりません。
なぜだ。なぜオーボエが含まれておらぬ。
ダブルリードのせいか?あれが吹きにくいって話だからハブにあったのか?それともなんだ、オーボエが美しいからか?嫉妬か?
壮大で激しいオーケストラの中でオーボエの美しい旋律を含めたらそれはもう、ヴァルハラへの道が開かれると思うんだ。実に腑に落ちない。
っていう個人的な不満はさておき。
やっぱりmajesticaのコンセプトらしく、非常にバシッと抜けてくる音質です。決して木管らしい柔らかな感じは無いような。これでドビュッシーのLa mar再現しようとしたら多分、荒れ狂った海になる。
弱点として、動画でも説明しましたがHighのSustainsの特定の音域で妙なアタック音が鳴ります。ふっと息を強めに吹き込むような。
Lowには無さそうですが、もしかしたら似たような何かがあるかもしれません。
…まぁここまでレビューしていて思ったのが、そういう「あれっ?録音ミスったものそのまま使ってる?」っていうのが、かえって楽曲制作時に生っぽさを与えるのかもしれません。
パーカッションのレビュー
恐らくオーケストラものの音源を選ぶ時に皆さんが一番注目するのはストリングスかと思いますが、majesticaの本質はこの打楽器群にあると私は思っています。
打楽器こそmajesticaの礎。
今までの音源も派手でしたが、特にパーカッションは度を越しておかしいです。もううるさい。
含まれている音源は(量的に)動画で確認して欲しいのですが、グランカッサやドラなどデカい物が含まれています。
別にデカいものなら入っててもフツーじゃね?と思うかもしれませんが、如何せん音が(いい意味で)おかしい。
通常のグランカッサはやたらデカい太鼓、バスドラムなので、バーンとかボーンとかそんな感じの音なんですが、majesticaのグランカッサはズドォンです。ホントに。
ドラとかもう、バカみたいに響きます。大銅鑼です。
弱点として、シンバルロールの音量をミックスする際に手動でオートメーション書かないと調節利かない、ということでしょうか。ベロシティとかだとあんまり調整利きません。
打ち込みしてる時はなるべくフェーダ動かしたく無い人間なので、この辺は若干不便だなぁと。
あとはグランカッサ含め、打楽器のほとんどがヴェロシティの調整で多少音が和らぐけど優しい音にはならない、ということか。これはもちろん、コンセプトに反した文句なので別に結構です。優しさとか求めてねーから。
以上です
1年ほどmajesticaを使ってきて、かなり自分に馴染んできた感があります。自分の思った通りに動かせるというか、そんな感覚があります。
これは何度も書きますが、オーケストラ音源でありながら用途こそホントにニッチになってしまいますが、作りたいジャンルにハマった時は本当に素晴らしい音源です。
ということで、以上8dio majesticaのレビューでした。