Voltage Modular Nucleus 2レビュー【モジュラーシンセプラグイン】
- 2020.08.13
- レビュー
モジュラーシンセっていうと、配線が何やらごちゃごちゃしてて、ツマミも穴も沢山あって…っていう印象だと思います。っていうか私の印象。
当然、それはプラグインになっても同じなんですが…Voltage Modular Nucleus 2は(比較的)分かりやすく、音作りできたので紹介します。
2020年8月13日現在、定価$49が0円なので、とりあえずダウンロードしておくことをオススメします。
https://www.pluginboutique.com/product/1-Instruments/4-Synth/5594-Voltage-Modular-Nucleus-2
モジュラーシンセとは?
音を出すオシレーター、フィルター、エンベロープフィルターなどがパーツみたいにバラバラになっていて、それを自分で組んでいくシンセのこと。そのパーツを「モジュール」と呼び、そいつらを箱にネジで留めて、配線して…ってのをやります。
一般的なシンセは自分で組む必要がなく、電源入れて鍵盤叩けば音が出るんですが、モジュラーはほぼ全部自分でやるので、全く分からないと音すら出ません。
ついでに、若干のアナログシンセの知識がないとマジで意味がわからないと思います。
そんなはちゃめちゃ面倒なシンセを好んで使う人ってのは結構居て、私が最も信仰する作曲家、Hans Zimmer氏もMoog製を使っていたりします。憧れるよね!!!
めんどくさいモジュラーシンセをなぜ使うか?というと、やはり一般的なシンセでは作れない音が作れる、モジュラーを足せば無限に音作りできるっていう2点が由縁なのかなって思います。
特にHans氏は担当する映画ごとに音作りをして、プリセット保存もせず唯一無二を作るのだそう。そういうこだわりが出来るのが、1番の強みですね。
Voltage Modular Nucleus 2は初心者向き
偶然Plugin Boutiqueを開いたらモジュラーシンセが無料でもらえるってんで、再挑戦しました。それがVoltage Modular Nucleus 2です。
で、とりあえず1時間程度触って思ったのが、これはモジュラー初心者向けのプラグインだなってこと。もちろんシンセオタクもニッコリの操作性、音です。
先に紹介しておくと、公式サイトでは(英語だけど)ユーザーガイドを公開しているので、沿っていけばとりあえず大丈夫。
https://docs.cherryaudio.com/voltage-modular-user-guide/getting-started
また、バージョンは1つ前だけど基本操作を解説している動画もあるので、とりあえずは始められます。
では、どんな点が初心者向きか?ってのを3つ書いていきますね。
繋げられない箇所を暗転してくれる
モジュラーシンセの醍醐味でもありクソ面倒な点でもあるんですが、モジュール同士を配線(パッチング)しないと動きません。
このパッチングが自由故にどこに挿せるのか分からないんですよね…。全く意味がない配線ってのも当然、できてしまうので。
なのですが、このVoltageは配線しようとドラッグした時に、繋げられない箇所を暗転します。これが地味に便利。
もちろん信号の流れを理解していないと、そもそも…っていうのはあるんですが、先ほどのチュートリアル動画通りにやって、だんだん分かってくるとこの暗転がめっちゃありがたく思えます。
DAWとの同期もやりやすい
私のこのブログを読む人の9割はDTMやってる人だと思います。制作なりなんなりで。
このシンセはスタンドアローンでも動作しますが、DAW上でプラグインとしても動かせます。
そうなると当然のようにオートメーションが書き込めるかが気になるんですが、もちろんできます。
オートメーションを書きたいツマミを右クリックするとメニューが出て、Automation Assainを選ぶと上の画像の様になります。
番号を適当に選んでオートメーションを書く時に選んだ番号を呼び出せば、なんとまあ書いたオートメーション通りにツマミが動くんですよね。この辺、実機では出来ない利点ですね。
さらに便利なのが、Performance Assignment機能。
例えばフィルター2機を同期させてカットオフのオートメーションを書きたい!という場合、Performance Assignmentで1つのツマミに動かしたいパラメータをまとめられるので、わざわざ2機分のオートメーションを書く必要がなくなるという。
ちゃんとDAWでの使用も考えられているんだなぁ…と感心しました。使いやすくて安心した…。
モジュールは最小限、プリセットは豊富
無料版に入っているモジュールは最小限なのかなー?と思いました。めちゃくちゃ難しいモジュールはなく、ちゃんと触れば理解できるものばかりです。
それに対するプリセットもかなり豊富なので、音の作り方がなんとなく分かったらプリセットを呼び出して、好みな感じにいじって…っていうのがやりやすい。
某M○ssiveとか某Al○hemyとか、モジュラーじゃないくせによく分からんなぁ…って思ってた私には優しいと感じました。あっちの方が初めから幅広い音作りできるんだけども…。
また、慣れてきたor慣れてる人には嬉しい危ない知らせとして、モジュールを買い足せるStoreがソフト上で立ち上げられるという点。
物足りなさを感じたらすぐに足せるってのは良いですね!!ああ危険。
ちょっと気になった点
これは私の設定が良くなかったのかなぁ?とも思うんですが、全く同じセッティングのオシレーターを2つ並べてるのに音程が若干ズレてうねるんですよね。(440Hzと438Hzが同時に鳴ると、2Hz分のうねり、フェイザー効果が生まれます)
この不安定さはアナログならでは!というならまぁ、いっか。とはなるんですが、意図せずうねるのはちょっと使いにくいかもなぁ…とは思いました。
もしかしたらStoreを覗くと、安定したオシレーターがあるかも知れません。
とりあえず落として見ると良きです
以上、Voltage Modular Nucleus 2のレビューでした。
多少の前知識があるとはいえ、本当に初心者の私が1から触ってみた様子です。※だいぶgdgdなので飛ばし飛ばし見てください。
30分くらいでなんとなくやりたい事が出来始めてます。それくらい初心者向け。
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