【シンセ入門】プラグインシンセサイザーおすすめ6選

シンセサイザーってバカみたいに数が多くて、そのくせ違いがわかりにくくて…っていうことありますよね。私がそうでした。
ということで今回は、私の経験からこれは良いぞーというプラグインのシンセサイザーのおすすめを6つ紹介します。
それぞれの特色やおすすめポイントなんかを書いていくので、ぜひプラグイン選びの参考にしてください!
プラグインシンセのおすすめ6つまとめ
この記事で紹介するおすすめプラグインシンセは、以下の6つです。
- Xfer Records Serum
- VITAL AUDIO Vital
- Kilohearts phaseplant
- Arturia V Collection
- Softube Model 72
- u-he Repro
前半3つはデジタルのシンセサイザー、後半3つはアナログライク(実機をシミュレートしてる系)のシンセサイザーです。
デジタル、アナログライクをそれぞれ分けて紹介していきます。
【デジタルシンセ】おすすめ3選
デジタルシンセというと、おそらくシンセ大好きな人が想像するのは「FMシンセ」かなーと思います。YAMAHA DX7とかね。
ここではプラグイン以外に存在しないシンセのことも音を作る方式的には「デジタルシンセ」だろうということで、そう呼んでます。
デジタルシンセは後に紹介する「アナログライク」とは違い、ピッチの揺れやOSC・フィルターにクセが全くないのが特徴です。
良く言えばキッチリカッチリ狙ったように音を出せる、悪く言うと音が硬すぎて生楽器などと合わせると音が浮いてしまう、といったものです。
もちろん、音の作り方や使い方次第です。
またデジタルはほぼ大体のものが「セミモジュラー」タイプなので、音作りの幅広さがほぼ無限です。
アナログライクでは出来ない音作りができるので、汎用性が高いだけでなく飛び道具としても面白いシンセです。
Xfer Records Serum
いつのまにか「Serum 2」なんてものが出てました。ど定番のプラグインシンセですね。
- いろんな人が使っているので音作りTipsやサウンドパックが豊富
- 過言ではなく、大体の音が作れる
- 値段はセールなし$249固定なので、欲しいタイミングで買うと良い
主な特徴は上記の通りです。
一昔前はNI Massive、Sylenth1、最近のものだとVPS AVENGERなんかと並ぶシンセですが、利用者数が明らかに多いのがSerumです。
それぞれに細かい特徴はありますが正直気にするほどの違いはないので、であれば「利用者が多く困ったときに頼れる人が多い」ということで、一番おすすめです。
商品リンク:Xfer Records Serum 2
VITAL AUDIO Vital
Vitalは無料で使い始められるプラグインシンセです。
お金出すのはちょっと…という人はもちろん、使い込んでいけばかなり音を作れるシンセなので上級者にもおすすめです。
VitalでできることとSerum、次に紹介するphaseplantのできることは、それぞれあまり変わらないです。発音部分の充実度がどうしてもVitalが劣るかな。
それくらい機能が充実しているんですが、無料で使えるというのが何よりもデカいですよね。
また利用者もそこそこいるのでYouTubeで音作り紹介動画が転がっていたり、公式ディスコードもあったりと、音作りに困った時も頼る相手がいるのもオススメな点です。
「DAW付属シンセ以外も使い始めてみたいけど、いきなりお金を使うのはしんどい」という人は、一旦触ってみると良いかもです。
お金を出せばさらに機能が追加されるので、長く使えます。
公式リンク:https://vital.audio/
Kilohearts phaseplant
私がいま一番使っているシンセです。ここ数年で利用者が増えてきた印象があります。
このシンセは他のデジタルシンセとは違い、完全に「モジュラーシンセ」タイプのプラグインです。
ここまで紹介したものはいわゆる「セミモジュラー」タイプで、雑にいじっても音を作れる形になっています。
ですがphaseplantの場合は「LFOをオシレータのピッチに繋ぐ」など、自分で配線を繋がないと各モジュールが機能しません。
それゆえにシンセ初学者、ないしプリセットだけを使っている人には全くオススメできないシンセです。
逆に、自分でどんどん音を作ってみたい!という人には一番オススメのシンセです。
わかってくればカエルの鳴き声だって作れます。※実際に作りました。
公式リンク:https://kilohearts.com/products/phase_plant
【アナログライクシンセ】おすすめ3選
アナログライク系シンセの良いところは、プラグインのモデルになった実機があるところです。
「時代の音」を求めるとどうしても実機、しかも50万円とかする数が少ないヴィンテージシンセに辿り着きがちです。
そういう悲しいできごとを補ってくれるのが、アナログライクのシンセです。
また単に時代の音なだけでなく、アナログならではのピッチの揺れや音の太さ柔らかさから、バンドサウンドに馴染ませやすいというのも特徴です。
デジタルシンセだとなんか音が硬い、浮いちゃう気がする…というの時は、アナログライク系を試すと良いかもしれません。
Arturia V Collection
そんなアナログライクでオススメなのが、Arturiaのヴィンテージシンセ詰め合わせセットです。
スティーヴィー・ワンダーが使ったMoogやARP、映画「Blade Runner」で使われたYAMAHA CS-80など、有名どころのヴィンテージシンセがたくさん入っています。
細々買うのは面倒だ、という人には一番いい選択肢ではないかなーと思います。
ただ逆に、各シンセについて詳しくないとどこでどう使うべきか?という使い分けができず、若干の持ち腐れ感が出るかもしれません。
商品リンク:https://store.miroc.co.jp/item/1102085.html
ちなみに、Arturia自体も実機のシンセの製造、販売をしています。Bruteシリーズなんかは評価が高いですよね。
Softube Model 72
ミキシング、マスタリング用エフェクタの実機をプラグインとしてコピーしていることでも有名なSoftubeの、MiniMoogのプラグインシンセです。
名機と名高いヴィンテージ機材のシミュレートの精度が高いのか、シンセに限らずどのプラグインも非常にクオリティが高いです。
残念ながら本物を触ったことがないので比較はできませんが…。
いろんなヴィンテージシンセのプラグインを出していますが、中でも持っていて損はないというものが、MiniMoogのシミュレート「Model 72」かなと思いオススメしました。
オシレータひとつでもアナログシンセらしい粘り気と太さが得られます。
商品リンク:Softube Model72
u-he Repro
アナログライクなシンセプラグインだと、u-heも外せないかなと思います。
中でもReproは、アナログシンセながらポリフォニックを出せる「Sequential Prophet-5」とモノフォニックの「Pro-One」を元ネタにしたプラグインシンセです。
モードを切り替えることでポリ↔︎モノを切り替えられるので、1台で2度お得です。
ちなみにProphet-5というと「YMO」「TOTO」などが使っていたシンセですね。こちらもやっぱり有名なヴィンテージシンセ。
商品リンク:u-he Repro
おすすめの買い方は「どっちも1つずつ持っておく」
超理想の買い方を言うと、デジタルとアナログライクのいずれも1つずつは持っておくことがオススメです。
記事の途中でもちょくちょく紹介しましたが、
- デジタルは音作りの幅の広さが強みだが、音が硬くなりがち
- アナログライクはそれぞれに得意な音があり音の太さや温かみが強みだが、汎用性はあまりない
というそれぞれの強み・弱みを補え合えるからです。これは比べると意味がわかります。
また、生楽器がメインのアンサンブルの中だとデジタルの音はかなり浮きがちなんですが、アナログライクだと比較的混ぜやすいなーと感じます。
逆にバッキバキのEDMだのをやろうとするとアナログライクも良いんですが、どうしても昨今のデジタルの音作りの幅広さは届かないな…となります。
もちろん、作りたいジャンルが固まっているならどっちかで良いと思います。
どっちも買うのはしんどいなーという人は、一旦Serumがあれば良いかな、とは思います。なんでもできる方が便利ですからね。
シンセサイザーはとにかく使ってみないと意味がわからない
今回は私オススメのシンセサイザーを6つ紹介しました。
DAW付属では飽きたなーというときの参考になれば幸いです。
また、シンセサイザーという楽器は本当になんでも音を作れてしまう自由度が高すぎる楽器です。アナログ系はある程度、音作りの幅はあるんですけどね。
色々試す、音作り動画を見ながら真似てみるなど、とにかく触りまくらないと思ったようには使えません。
充実したプリセットが収録されているので無理に音作りしなくても良いんですが、よりシンセを楽しむなら、ぜひ自分でも音作りにチャレンジしてみてください。
その辺りの話はまた別の記事で。
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