東京ディズニーランドのクリスマスパレード曲「トイズ・ワンダラス・クリスマス!」を分析しました
2025年11月1日から始まった東京ディズニーランドのクリスマスパレード「トイズ・ワンダラス・クリスマス!」の音楽を分析しました。
制作に参加した作曲家の紹介、使用されている楽器や前回のクリスマス曲との違いなどを紹介していきます。
毎度の注意事項になりますが、本記事には歌詞を記載しておりませんのでご注意ください。
前回のクリスマス曲の分析はこちら↓
ディズニーランドのクリスマスのパレード曲「Disney Christmas Stories “Fond Farewell”」を分析しました
参加した作曲家
今回の音楽を制作したのは、Adam GubmanさんとGregory Smithさんです。
それぞれ紹介します。
Adam Gubman
アダムさんはハロウィーンのパレード「ザ・ヴィランズ・ハロウィーン“Into the Frenzy”」なんかを担当した方です。
今年は大忙しですね、アダムさん…。
今回の曲はほぼ定番クリスマス曲のパレード用アレンジと言った感じですが、ハロウィーンの時のように何かをイメージした音が入っている点、カッチリしたリズムなどはアダムさんらしいのかなーなんて思いました。
Gregory Smith
グレゴリー・スミスさんは本ブログだと初めましてですかね。
主にオーケストラ系の音楽を得意としている方で、ディズニーのパークのショーを多数担当された方です。
https://www.gregorysmithmusic.com/
「ドリームライツ」のアレンジ、上海ディズニーの「Golden Fairytale」なんかを担当された方です。
ドリームライツはもう散々聞いてきたので、全然初めましてじゃなかったですね。大変お世話になっております。
登場する楽器や楽曲のジャンル
「トイズ・ワンダラス・クリスマス!」は一貫して同じ楽器を使用し、ジャンルは若干変わるという構成です。
※楽器は合っていると思いますが編成人数はたぶん、なので「こんな感じなのかー」くらいで読んでください。
登場する楽器
全体的に生楽器多め、シンセサイザーはほぼなし、という感じです。
- スレイベル(クリスマスベル)
- 2管編成の木管、金管
- 小編成の弦楽器(おそらくバイオリン〜コントラバスの人数は43321とかくらいの小規模)
- シンバル、スネア、マーチングバスドラム
やっぱり入ってきました、スレイベル。クリスマス定番のサウンドですね。
上記をベースにたまにクワイア、ギロ、オルガン、ミュートトランペット、エレキギター、木琴、少しシンセ…みたいな感じです。
またパレードモードの曲で、おそらくですが「おもちゃのゼンマイの音」が入っています。
曲の頭やところどころで、ものすごく近い距離感で「カリカリ…カリカリ…」と聞こえるかなと思います。あれは多分、ゼンマイ。
今回のパレードで結構な量のおもちゃが登場すること、楽曲のタイトルが「トイズ」ということから、おもちゃらしいゼンマイの音を入れたのかなーと予想しています。
楽曲のジャンル
パレード、ショーで分けて分析しました。
パレードモードについて
前回のクリスマス曲「クリスマス・ストーリーズ」がかなりポップス寄りのアレンジだったのに対し、今回はポップスではあるものの「マーチング」感が強いアレンジとなっています。
なので華やかなパレードというよりは、どちらかというとおもちゃの行進のような、なんとなくクラシカルな雰囲気がありますね。
楽器がかなり動くのとリズムの刻み方からか、スネアのパターン的にマーチングではあるものの、カッチカチの行進感がないのはさすがです。すげえ。
アレンジの雰囲気的に多分、アダムさんが主に担当したのかな。
ショーモードについて
途中、クワイアとオーソドックスなオーケストラによるクリスマスソングのアレンジが挟まる部分以外、基本的にはディズニーらしいポップスアレンジになっています。
木管、金管、弦、ドラムセットで作るポップス系の楽曲のことです。
たまーにエレキギターや木琴なんかも入ってきて、大変賑やかな雰囲気で聴いていて楽しいですね。
ただ、よくあるパレードとショーとで曲がどんと変わる、みたいなことが今回は印象としては薄いなーと感じました。
これはBPMこそ早くなってますが、使っている楽器やリズム部分に大きな変更がないことが大きいかなと。
ショーはグレゴリーさんがメインなのかなぁ。もっと聞き込んで聞き分けられるようになりたいですね。
楽曲自体はクリスマスソングの引用多め
部分的にオリジナルはあるはずなんですが、ほぼほぼクリスマスソングのアレンジ、という感じですね。
どこがオリジナルか分からない、違和感がないというのはすごいです。
もう全部定番のメロディってことでいいんじゃねえかな。
まとめ
東京ディズニーランドのクリスマスパレード「トイズ・ワンダラス・クリスマス!」の音楽を分析してきました。
参加している作曲家はAdam Gubmanさん、Gregory Smithさん。
楽器は2菅編成、小規模の弦楽器隊、ドラム、その他に細々、そしておそらくのゼンマイ。
マーチングをベースにしつつ、ディズニーらしいポップスアレンジとなっていました。
目新しいサウンドや流行りのジャンルというよりも、ディズニーらしさを追求しようという最近の傾向、私は大好きです。
今回のクリスマス曲もジャンルを「ディズニーポップス」といっても良いくらいに、既存のジャンルに分類しづらいアレンジでした。
実際のショーと楽曲がどう結びついているかは、ぜひ実際に見に行って確かめてくださいね。