Ozone 8を絶対に買ってはいけない理由3つ

Ozone 8を絶対に買ってはいけない理由3つ

※古いバージョンのため、現在では購入できません。

Neutronという自動ミキシングプラグインが話題になったiZotopeから、今度は自動マスタリングプラグインが出ました。Ozone 8です。

もう名前からして、不穏。オゾンですよ、オゾン。O3。人間にとって有害な物質だよ?そんなもの買うの?バカなの??

今回はその噂のOzone 8のデモ版を使ってみたので、紹介します。というか、批判します。批判するんだからね!!

Ozone 9のレビューはこちら↓
Ozone 9をゴゾンじでナイン!?実力をレビュー


Ozone 8は買ってはいけない

非常に強く言っておきます。

絶対に、買ってはいけません。そもそも毒だし。

例えば、「冷蔵庫と座椅子がセットになったコタツ」が発売したらどうだろうか。コタツから一歩も出ることなくアイスもジュースもみかんも手元に手繰り寄せられ、しかも座椅子だから後ろにもたれかかれる。ここにNintendo Switchでも置いたら大変だ。トイレに行く時以外、ずっとスプラトゥーンしてしまうだろう。なんだそれ、最高じゃないか。

そんな人をダメにするセットってのは買ってはいけない。確実にダメ人間になる。…音楽をやってる時点でダメ人間だ、だって?それはお前、言わない約束だろヤメテネホント

具体的に、ダメな理由を述べます。その前に、Ozone 8について紹介します。

Ozone 8では何ができるの?

DAWのプラグインとして、あるいはスタンドアロンとして動くマスタリングツールになります。立ち上げるとこんな感じ。
iZotope_ozone8

2mixの音源を読み込ませると、こんな感じ↓
iZotope_ozone8

画像では既にマスタリング済みになるんですが、読み込んだ音源の波形が表示され、勝手にカラフルなマーカーが付きます。大体の音圧を測ってるんでしょうか。

で、マスタリングを行うんですが…ここからが買ってはいけない理由になります。


iZotope Ozone 8を買ってはいけない理由

1.マスタリングが簡単すぎる

音源を読み込ませたら、画面左上の“Master Assistant”を押します。するとこんな感じ。

iZotope_ozone8

「この音源はどこで使うか?」的なことを聞かれます。ストリーミング配信か、CD収録か。一番右のリファレンスだけよくわからん。自分でマスタリング行うときの目安にするってことかな?
※追記:リファレンスについて。マスタリングの参考にしたい音源を画面右下の「Reference」で読み込んで、それに近いものにするっていう機能らしいです。ほんと便利d…いやいやいやいや

今回はサウンドクラウドで比較用に「ストリーミング」を選びました。CDだと3段階で音圧を選べます。

10秒くらいかな、なんか文章とチェックマークが画面に出たなーってのを見てたら、マスタリングが終わっちまいました。

…いやいやそんなバカな。コンプかけてコンプかけてリバーブちょっとかけてEQでちょっと整えて全体のRMS値と出過ぎてる音域ないかじっくりみてからリミッターかけて…ってやるじゃん。やるよね?マスタリングってもっと時間かかるじゃん。しかも書き出して聞いてみるとなぁーんか低音出過ぎてる気がしたり中音域引っ込みすぎたりしすぎてやり直したり。

10秒て。今までの苦労…。

書き出しの画面はこんな感じ。サンプリング周波数やら圧縮形式やら選んで、やっぱりこれも早いし書き出し失敗しない。
iZotope_ozone8

mp3はなぜか失敗した…けどそれはまぁiTunesでいいでしょう。ますたりんぐおわっちゃった…。

買ってはいけない理由1・今までの苦労が水の泡。

2.DAWを操作しなくなる

なんだよ、ボタン一個で終わりなのかよ。つまんねープラグインだな!なんて思ったんですが、画面中央部、「+」マークのところを押すとこんな感じの画面になります。
iZotope_ozone8

なんと、エキサイターとかイメージャーとかも使えます。ヴィンテージ感を出せるVintage Compとかもありますね。別タブを選ぶとVSTプラグイン、AUプラグインも使えるようです。
※一部のプラグインに限ります。

別プラグインも使いたいからーとDAWを立ち上げる必要はなく、本当にスタンドアロンでマスタリングが完結してしまいます。人間がマスタリング作業をサボれるだけでなく、ついにDAWすらもサボりやがったよ…。

ついでに言うと、DAWを立ち上げるよりも俄然、スタンドアロンモードの方が動作が軽いです。当然っちゃ当然ですが…。

マスタリングってもっとこう…どうしたらいいんだろう、とか、ああくそエフェクタ重くてDAW固まった、とか、悪態吐きながらちまちまちまちまやるもんじゃないの?何よあんたこれ、DAWも使わないスタンドアロンモードでちょちょいのちょいやで!って。

しかも使うエフェクタも色々選べるときたもんで、「エフェクタ固定だったらマスタリングの個性なくなるわー」なんて重箱の角を爪楊枝でカリカリするような文句すらも言わせない気なの?バカじゃないのあんた、少しくらい油断しなさいよ!人間の身にもなれよ!って言いたいけど、人間を楽させるためだよね。はい。

買ってはいけない理由2・DAWもサボる

3.使う人が軒並みおかしくなる

過去にツイートした内容なんだが、なーにが「Ozoneでマスター、上書きHozon」だよ。しょーもないわ…消したわ…。

買ってはいけない理由3・マスタリングがすんなり終わっちゃったせいでしょーもないことを言い出す。

マスタリング比較

最後に、私の残念な耳でマスタリングしたものと、Ozone8にマスタリングしていただいた音源の比較をします。

前者が私、後者がOzone 8のマスタリング。尺が違うのは前者がクワイア付きの別バージョンだからです。

比較的、低音がぐっと引き締まって…全体的にスッキリ聴きやすくなって…何も文句言えん……。


Ozone8は良いものだ!

前振りの「冷蔵庫と座椅子がセットになったコタツ」というのが、そのまんまOzone 8の例えでした。本当にもう、ちょっと手を動かすだけで全部が事済むプラグインです。

音作りに並々ならぬこだわりがあって、どうしても決まったやり方じゃないと、あるいは研究していきたいんだ!って人はともかく、明らかに作業効率が上がるのでぜひ導入したいところです。

私は特に、スタンドアロンで動くってところに非常に魅力を感じました。ものすごくサックサク進むので、納品までモタモタしなくて済むのはいいですね。

Mixに同じくiZotopeのNeutronを導入すればもう、作業効率が抜群に上がります。

今はまだフェーダーを自分で動かす、リバーブの加減を調節も自分で行うなどの作業がありますが…そのうちそれすらも自動化するんじゃなかろうか。ミキシング、マスタリングエンジニアもやること減りますね。ってのは言い過ぎか。

Neutron 2、Ozone 8のセットがセールで5万円切ったらもう、買いです。ぜひ導入しましょう。

批判はどうした、だと?そんなもの最初っからしてないじゃない。やだわーもう。