Spitfire Studio Stringsレビュー【使い方動画あり】

Spitfire Studio Stringsレビュー【使い方動画あり】

黄色いパッケージが目印のSpitfire Audioのストリングス音源。

$249と、結構安価なので気になっている人も多いかなーとか思います。私も実際そうでしたし。

今回は使い方とか実際の使用感とか、その辺をレビューしたいと思います。


Spitfire Studio Stringsとは?

さすがに知っていると思うので深くは書きませんが、高品質な音源メーカー”Spitfire Audio”のスタジオ音源シリーズですね。

https://www.spitfireaudio.com/shop/a-z/spitfire-studio-strings/

編成人数は、

  • ヴァイオリン 1st – 8
  • ヴァイオリン 2nd – 6
  • ヴィオラ – 6
  • チェロ – 6
  • コントラバス – 4

1菅編成の中〜低音強化版みたいな人数です。(Pro版は追加で4菅編成、4,3,3,3編成を収録)

そしてマイクポジションはTreeのみという…「Pro版買ってな!」というメッセージを感じるというか、絶妙に削られててかゆい所に手が届かないパッケージです。

とは言いつつも、使ってみると案外いけるなーと感じてます。

使い方


これが基本の画面になりますね。

写真では1つのKontaktでVl1~VaのEconomic Shortsというパッチを立ち上げてます。


いじるのはこのパネル部分。左上から右に向かってみると、

上段
・EasyMix…マイクポジションの調整(今回は Treeのみなので意味なし)
・Dynamics…モジュレーションホイールに対応、まんまダイナミクスです
・Tightness…ショートノートのタイトさを決定(いじっても変わらない?)
・Expression…音量をコントロール下段・奏法

となってます。EasyMixは確実として、TightnessはPro版のみなんでしょうか?振り切っても変わらないような…。


より細かく音をいじりたいときは、SPITFIRE STUDIO〜という文字の上、スパナのアイコンをクリックすると、写真のような画面に切り替わります。

マイクのオンオフ、リバーブの加減…など色々見れます。


奏法(アーティキュレーション)はCommand(WinだとControl?)を押しながらクリックすると、奏法の切り替え方法の設定が出てきます。

CC、キースイッチ、ヴェロシティ、Midiチャンネル、演奏の速度などが選べます。

また、レガートにするかーこの奏法は使うかーなどもここから選べます。

パッチ


基本パッチはこれ。レガート、ロングノート系、ショートノート系が1つにまとまっているのが読み込まれます。

“_Advanced”をクリックすると、さらにいろんな奏法が出てきます。


・Extended…Sul ponticello、Trill、Glissandoなどの特殊奏法パッチ
・Individual…各奏法を1つずつ立ち上げられるパッチ
・Legato…レガートパッチのみ
・Other…ロングノート、ショートノートのみなど、メモリ節約パッチあり

だいたいこんな感じです。

DAWのプリセットを細かく作り込めるのがとても良いです。スペック低いマシンでも、工夫すれば問題なく動くかなーと思います。余程低スペじゃなきゃ…。

実際に使ってみてどうか

Studioシリーズ全部入りを大体1ヶ月程度使ってみたのですが、まとめると

「かゆい所にこそ手が届かないものの、使いやすくて概ね満足」

って感じです。

絶妙に困った点はマイクポジションのみって感じ。噂に聞いていたレガートパッチの挙動が怪しい、Va,Vc,DbにはRunパッチがない…などはまぁ気にならないかなぁ…?と。

確かにレガートの立ち上がりがモタつくってのはありますが、そもそもサンプリング音源のレガートって限度はあるし、Runパッチ全然使わんしな…という。

私レベルの打ち込みでミキシングしてなくても、結構聞けるなーって思いません?ダメ??

Professional版は値引きになる

一応紹介しておくと、このStudio通常版の額を引いた値段でPro版が買えます。

先日のサマーセールではPro版が30%オフでしたが、それも適応されました。

なので、この通常版を買ってあとでPro版にする際も損はしないので、とりあえずで買いたい!って人にもおすすめです。


総評:Spitfire Studio Stringsは普通

普通です。CSSみたいに素早い音が得意!ってこともなく、Adventure Stringsみたいに演奏家向き!ってわけでもなく。

最大の利点はパッチの量、ともなってプリセットの作り込みがしやすい点です。これは本当に推したいメリット。

本当に純粋に、打ち込みで使えるオーケストラ系のストリングスが欲しい人は、候補に入れるのはありかなーって感じでした。Pro版にするときも値引きになるしね。