音楽をマネタイズ(収益化)する方法【私がやったことの話】
タイトルにある通りで、私のやっている音楽のマネタイズ方法を紹介します。
あくまで私の話なので、たとえばプロのアーティストとして売れたい!とか、プロの劇伴作家になる!とか、そういう人たちにはあんまり役に立たない話になります。
マネタイズ前に考えた音楽を売るということ、実践していること、実際の結果の3段階でお話しします。
マネタイズ前に考えた音楽を売るということ
よし売るぞ音楽を収益にするぞやるぞやるぞ、という気持ちが逸るのはわかるんですが、一旦冷静に「音楽を売ること」について考えます。
私の話をしますが、私はHans Zimmerが大好きです。最も尊敬する作曲家です。一番好きなサントラはインターステラーです。
いまはiTunesの定額を契約しているので、新譜が出たらまずそこで探しますし、見つけたら評判とかガン無視で聴きます。
また、彼はSpitfire Audioともコラボして音楽制作用のバーチャルインストゥルメント(VST)を売ってます。ピアノとかパーカッションとか。
私はそっちも買ってます。実際、評判いいし使いやすいしね。
という狂信的な話をしましたが、言いたいのはつまり、何かを得るにはお金が必要になるということです。
音楽をマネタイズするというのは「相手にお金を払って自分の音楽を(あるいは技術を)買ってもらう」ということです。
ちなみにこのブログには広告がバッチリ貼ってあり、別にみなさんが財布を開かずとも記事を読んでもらうだけでお金にはなってます。
あえて言うなら電気代と通信費と読む時間的コストが対価ですかね。
いずれにせよ、収益化というのは相手にお金を払ってもらうことというのは分かったかと思います。
重要なのは価値があるものだと示すこと
私のHans Zimmerの狂信的な話に戻すと、新譜を聴くときは全く考えずに出たタイミングでガッツリ聞いて、VSTが出たときはレビューを見つつも結局買ってます。
なぜ買うのか。
答えはすごく簡単ですよね。Hans Zimmerだからです。
音楽に関しては最高に良いものを作って出すし、VSTに関してはデベロッパ込みで絶対的な信用がある。
音楽も音源も今日日無料のものは溢れてますが、彼のものならばお金を払ってでも手に入れたいという「信頼」があるんです。
マネタイズに戻ると、じゃああなたの音楽に、技術に信頼はありますか?という話になります。
あなたに信頼があり、価値が認められていればマネタイズできます。
そうでなければ、できないです。
これ文字で書き起こすと今すぐ江戸川に飛び込んで臭さと泥水に飲まれてしにたくなるんですが、もうこの通りです。単純ですね。つら。
ワンコーラスしか聞けないデモで人を引くには、そのワンコーラスが魅力的で聞けない部分もさぞ良いのだろう、という信頼を得なければなし得ません。
実践していること
じゃあ信頼を得ましょう、お金にしましょう。ということになるんですが、どうやるか。
私が実践していることは、以下です。
- 音源(音楽作品)をリリースする
- ブログやYoutubeで自分を発信する
- 必要とされるものを作る
信頼を得るために音源を出す
何言ってんだって思うじゃないですか。私もそう思うよ。
でも、音楽作品が世に出回ってない人の音楽って分からないじゃん??
DTMってのは確かに卓上で作る音楽って言葉の略だけど、作品を卓上に置きっぱじゃなくて外に出さないと誰も認知できないんですよ。
どこでリリースするかは色々あるんですが、私の場合はYoutubeをはじめ著作権フリーBGM販売サイトとかで出してます。
販売サイトなら気に入ってもらった瞬間お金になるから、そう言う意味ではマネタイズがカンタンです。売れないけどね。
先程のワンコーラス〜の話に絡めるなら、M3みたいなイベントへの出展とかは良いよね。
ちなみにこれ↓は私の曲。
私の場合、認知がどんどん広まった結果ライブラリーミュージックという企業向け案件から声がかかったので、やっぱり外に出すのは重要です。
ただ、自分という存在の認知を広めるって部分は本当に試行錯誤にはなるので、そこはもう、がんばりましょう、としか、うん。
作品以外でも信頼を得る
作品のリリース以外の部分でも信頼を得ます。わかりやすいのだと、実績ですね。
このブログ書き始めるまで忘れてたんですが、私の場合、こんな形でこれまで携わったものをまとめてます。更新止まってんな…。
https://www.tumblr.com/blog/view/merrybadending
また、これはまぁ意味あんのかなー…と常々思いながらやってますが、自分の知識や技術をこういったブログ、あるいはYoutubeで発信することも一つだと思ってます。
ただアピールするポイントが音楽からすごい勢いでズレてると、どうなんだろう?ってのは思います。
めっちゃワインが好きーとかアピールされても、ソムリエやれば良いのでは?ってなるよね。お偉いさんとの酒の場が強いってのは良いアドバンテージかもしれんが。
たとえば、パソコンの構築を技術用件に合わせて作り込めるとか、自分でVST作れちゃうとか。
オーケストラの楽器全部チョットデキルから話すよとか、シンセの音作り任せろとか、もはや無敵だよね。
私は私なりにこれなら分かる、実践の中で分かった、ってものを発信した結果、Youtubeにコアなファンがついたかなーみたいな感じです。
おかげさまでYoutubeも収益化達成しました。
必要とされるものを作る
こればっかりはねーーーーーーーいまだに悩んでます。
信頼だけで買ってくれるかというと、当然そんなことはなく。
Hans Zimmerが新しい音楽作品を思いつきだけで作ったって言って、あまりにも理解の追いつかないエキセントリックな研究音楽的なものを出したら…まぁ気になるけど、あんまりお金にならないと思います。
また、私が彼の関わったVSTを欲しがるのは、ニーズが分かってるものすごく実用的だからです。
技術的な信頼と同時に、「必要なもの」「お金を払うに足るもの」を作らなくてはなりません。
音楽において必要なものってなんだよ!ってなりますが、自分が好きな音楽を整理して見ると見えてくるはずです。
EDMが好きな人はジャンルからして「ダンスミュージック」なので、バイブスがぶち上がる必要がありますよね。
Epic orchestralが好きな人は、一般的に売れてるものはテンションが上がるものです。ホラー、おどろおどろしいものじゃなく。
極端な例ですが、聴く人・聴かれるシーンなどを想像すると、どういうものを作るべきか見えてくると思います。
またストックミュージック(BGM)を作るなら、これまたどういうシーンに合わせるか、というのを考えると、必要とされるものが見えてくるはずです。
※映画やアニメの劇伴は作品に合わせたオーダーメイドの音楽なので、作品に対して必要なもの、になります。今回の話からはちょっとズレますね。
すごく個人的な意見ですが、表面をさらった感のある音楽って聞いてて分かるもので、ユーザーの耳が肥えてきたときにしっぺ返しくらうと思ってます。
なので、ニーズと共に突き詰めるってのは大切だと思って制作してます。オーケストラもEDMも。
マネタイズを考えて取り組んだ実際の結果
ちらっと書いてましたが、ライブラリーミュージックという企業案件に関わるようになりました。
オーディオストックもなんやかんやで固定収益になってますし、ブログも毎月のサーバー代はまかなえてます。
もちろんこのレベルに落ち着くつもりはなく、どんどん収入を増すための施策を出していきますし、あわよくばを考えて動きます。
月いくら?ってのは秘密です。大した額ではないです。
まとめ
今回の話をまとめると、
- 音楽は価値や信頼がないとお金にならないよ
- 信頼されるために世に出していこうね
- 必要とされる音楽を作ろうね
でした。
ここまで読んだあなたの音楽が価値のあるものに変わることを願ってます。がんばりましょう。
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