中世ヨーロッパの音楽の勉強1・器楽編

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かっこいいタイトル付けをしているものの、中世ヨーロッパの音楽はまだ触れたばかりなのでそこまで大したことは書けないです…。
単に「あ、なんか雰囲気いいな」「ディズニーシーで聴いたかもしれん」くらいで漁り始めて、気に入った曲をちょっと耳コピした程度なので、深いところまではまだわかっていないです。
それでも、なんとなくの共通点が見えてきたので一旦ブログにまとめることにしました。


そもそも「中世ヨーロッパの音楽」とは

「中世」に該当するのが大体5世紀から15世紀ごろと、約1000年間該当することになる、そうです。区分では一応、前・中・後期に分かれるそうです。

で、今回取り上げている「中世ヨーロッパの音楽」というのは、まだ五線譜が成り立つ前の、口伝ないしネウマ譜なりで伝えてた頃の音楽が該当します。
大バッハの登場よりも前なので当然、ハーモニーを作るノウハウはないはずです。

また調べていった音楽ですが、概ねフランスあたりの音楽になるようです。
ヨーロッパっていうと大変広いんですが、おそらく国力とかの関係でしょうか?パッと探して多く出てくるのが大体フランスらへんの音楽でした。
エストニアとかブルガリアとかのなんだかマニアックな方面に進みそうなものも探したいんですが、まあ一旦は中世フランスの音楽を学んでみましょう。

中世フランスの音楽の特徴

改めて念押しすると、まだまだ触ったばかりのジャンルなので、表面的な部分しかわかっていないです。ご注意ください。

数曲ほど聞いて耳コピして分かった特徴として、以下が挙げられます。

  1. 曲の展開はA-B展開が多く、Bの中でAのメロディが使われることが多い
  2. AとBは平行調の関係にあることが多い
  3. メロディが2度で動く(大きな跳躍はほとんどない)
  4. 現代でいうところの9度や13度といったテンションノートは使われない(メロディの通過点としては登場する)
  5. 3/4拍子が多い(あくまで現代における拍子の取り方で見た場合)
  6. 和声進行はないが、ドローン的なペダルトーンとドミナントモーションの原型らしきものはある
  7. メロディの終止の仕方に特徴がある

ざっと挙げると大体こんな感じです。
AB展開で平行調、3/4拍子って辺りはどことなくケルト音楽に通ずるものがありますね。

特にどの曲でも共通しているなーと思うのが、メロディの終わり部分の2小節くらいはA,Bどちらでも使われるという点です。
AとBは平行調の関係にあることが多く、どっちかがマイナーならもう片方はメジャーになるんですが、メジャーマイナー関係なく終止のメロディは同じものが使われている曲がかなり多い気がします。
文章だとわかりにくい気がするので、私が耳コピした譜面の一部を見つつ解説します。

メロディの終わり方はABどちらも同じがお決まり?

例を3つ挙げます。
1曲目はTourdion、フランスのダンス曲です。

こちらのAメロ終わりは以下のような形。

続いてBメロ終わりは以下のような形。

まんま同じですね。

2曲目はEstampie、こちらもダンス曲です。

Aの終わり際は以下の通り。

続いてBの終わりは以下の通り。やはり同じメロディで終わっています。

Estampieは楽式でもあるそうなので、終わりの形を揃えるというものそういう楽式になるんでしょうか?
この辺、もうちょっと調べたいですね。

採譜をしていないのですが、もう一つだけ例を載せておきます。
こちらはJe vivroie liementという曲で、衣装も楽器も古楽を踏襲したElthinという団体が演奏しています。素敵すぎる。
https://youtu.be/KFRUM_iNzZ4?si=t7Pshv7ufNlC3S4H

ざーっと聞いた感じ、やはり展開はAB展開で、どちらもメロディも終わりの形は同じに聞こえますね。

和音の概念はあったっぽい?

触れずにサラッと流してますが、古楽にはギターのような楽器が登場します。
たとえば先ほど紹介した3曲目の歌ってる方が持ってるマンドリンのような小さいギターのような楽器(多分Gittern)やリュートなど。
奏法的にはどうも和音を弾くのが古楽でも普通っぽく、どの曲を聴いてもギター的な楽器は2音以上弾いているように聞こえます。

これはおそらく、なんですが、

  • メロディの流れや曲の節目としてドミナントモーションが存在した
  • その曲の主音を鳴らしっぱなしにするドローンが使われることがあるので、ギター的な楽器も同じく主音を弾いて、プラスで倍音を補う音を抑えた

みたいなことをやってたんじゃないかな…と予想してます。
和声法として体系的に固まってたわけじゃないけど、メロディの流れに合うように主音と5度、ないし3度を弾いたんじゃないかなーと。
もしかしたらカバーしてる人たちが勝手に付けただけかもしれないので、その辺りもうちょっと調査したいですね。


今後調べていくこと

引き続き中世フランスの音楽は何があるのかを調べつつ、先ほどの「和音という概念があったのか」など深いところまで見ていきたいですね。
何より、同時期に存在した「グレゴリオ聖歌」についても学んでいきたいです。

まだ触りの段階ですが、中世ヨーロッパの音楽が面白かったので紹介ついでのまとめでした。