メロディ先行で作曲する方法を2つほど考えた
今回の話の核は、「コード進行を考え、1小節1コードみたいな作り方を止める」という部分です。
じゃあコード進行とかハーモニーが分からなくても良い?というとそうではなく…「ダイアトニック」「ケーデンス」辺りが分かってないと、曲に収まりが付かなくなります。
書く目的の半分くらい私の頭の整理ですが、ネタ切れ解消のアイデアとして良さげなのでぜひ試して欲しいです。
メロディ先行で曲を作る方法は2つ
他にもなんか出来そうですが、私の中でドラクエのスライム程度の強度に固まった方法は以外2つ。
- メロディにメロディを重ねて作る方法
- 他の楽器はリズムを刻む方法
順に解説します。
メロディにメロディを重ねて作る方法
まずはメロディをどうにかがんばって捻り出します。
このメロディは「天空に座すは太陽の国」という曲のイントロです。
曲はDマイナー(ニ短調)で作っていて、このメロディもDマイナーのダイアトニック上をなぞってます。
次いで、メロディに対しコード進行ではなく、違うメロディを下に重ねる、ということを行なってます。
赤いメロディはVl1、黄色いメロディはVl2とVaです。黄色は頭の中で想像を膨らませる、実際に鍵盤を叩いてみるなどをして考えました。
こうやって文字に書き起こすとまー普通の作曲方法に見えるんですが、「鳴らすコードを決めてしまうと構成音を気にしてしまい、思い切った動きを作れない」というのを打開できます。
また、主旋律を鳴らしてない楽器に何させよう問題も解決できるかなと思います。
ただしこればかりが1曲を通して続くと、コード進行の持つ「情景の変化」や「感情の動き」的なものが薄く、どうしても停滞感を覚えやすくなります。
なので曲通してこの方法で作る、というのは避け、サビ(HookあるいはChorus部分)など、ココぞ!というときにベースラインを、コード進行を意識して動かすことで、停滞感を回避します。
サビだけ3〜4コード程度の進行、あるいはもっとぐいぐい動かすとかえってサビが際立ってくるので、オススメです。
他の楽器はリズムを刻む方法
メロディ先行のもう1つの作り方は、「主旋律+リズム隊」という考え方です。
またがんばってメロディを捻り出します。
このメロディは「雨の香りする水の都」という曲のもので、Fリディアンスケールで作ってます。
先程のメロに対し、ストリングスでリズムを刻む「リフ」を当ててみました。
これにより、全体的にリズミカルで生き生きとした空気になったかなと思います。
やっぱりこうやって書き起こすと普通な作曲方法…なんですが、ココでのポイントは「メロディ以外はリフ、リズム徹底する」点です。
あくまでストリングスはリフなのでコード進行ほど情景、感情の変化は感じられず、かわりにリズミックさは感じるかなと思います。
また、曲の核となるメロディが際立つので、ごちゃごちゃ鳴ってる割に聴きやすくなるかな?とも思います。
リフはそのままでメロディをのびのびとしたものに変え、また別のメロディを画像真ん中らへんに差し込んでみました。
これは先程の「メロディにメロディを重ねる」と似た手法です。
リフと2度でぶつかってるように思えますが、音が短く異なる楽器で鳴らしてるので、あんまり濁った感じはないはず。
あとはこの曲もサビになる部分でコード進行を意識して動かしてあげれば、グッと際立ってくると思います。
余談ですが、何かしらスケールを使ったメロディを考えた時は、鳴らすコードのうち3度を抜く、進行はI-Vとかすごくシンプルなもの、にしないと濁りがちです。
メロディ先行の作曲方法まとめ
今回の話を動画でも解説しています。実際に音を出すので、もう少し意味がわかりやすいかな?と思います。
今回の話をまとめますと、
- メロディにメロディを重ねていく
- あるいは、メロディに対しぶつからない音域でリズム(リフ)を作る
- ここぞ!というときにコード進行を意識してベースラインを動かし、情景の変化や感情の動きを作る
でした。
特にメロディにメロディ重ねは、作った結果として「面白い和音」になることが多く、マンネリ解消にも良いかと思います。
ぜひ試してくださいね。
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